天気の子を観ました 2 ネタバレ
離島から新宿に家出してきてトカレフを拾った少年は、サリンジャーをいつも読んでいます。「キャッチャー・イン・ザ・ライ」です。「殺し屋はヘミングウェイを読む」というのは私たちの世代の記憶に引っかかっていることですが、ハードボイルドではありません。彼はサリンジャーです。 キャッチャー・イン・ザ・ライは私たちの世代だと「ライ麦畑でつかまえて」の邦題が定番でした。...
View ArticleRRRをより楽しむために! 5
前回、RRRの主人公の一人、炎の男について少しふれました。 彼の名はラーマといいます。 もう一人、水の男の名前はビーマ(ビーム)。 ビーマの方は、さらわれた娘の部族の若者で、彼女を取り戻すためにデリーにきた若者です。 この設定、どこかで聴いたことがある‥‥と思ったら、これ、トニー・ジャーのタイ映画「トム・ヤム・クン!」にそっくりです。...
View Article天気の子を観ました 3 ネタバレ
主人公を拾った売文家は、事実無根のでたらめな記事を垂れ流して暮らしを立てており、不誠実で、嘘ばかりついている。 主人公に対してもまともな対価を払っておらず、その場しのぎの生活をしている。 主人公はこの大人を仮の師匠、ないし自分の先行きのアーキタイプとしてしまいます。 しかし、環境問題はもうタイムアップなのだ。 主人公はヒロインと共に始めたビジネスの元手を、自分たちが支払わされることになります。...
View Article天気の子を観ました 4 ネタバレ
天気の子は、ひどく残酷な映画でした。 作中に、いわゆる「善人」という物がほぼほぼ登場していません。 みんな、自分のことだけ、自分の感情のことだけを考えて、責任を放棄している「大人」たちばかりです。 主人公もヒロインも、そうやって他人を踏みつけて自分の満足を求める利己的な大人に「成長」する姿が描かれています。...
View Article天気の子を観ました 5 ネタバレ
「天気の子」では「世界は初めから狂っている」と語られます。 彼らが生まれた時から、大人たちによってそうなっていました。 私たちはいま、そういった世界に住んでいます。「大人」になった主人公は、科学の力でそれでもこの世界に関わっていこうとしています。 私たちも又、最低限、そのスタンスを忘れてはいけないのではないでしょうか。 主人公含め、善人がほとんど存在しない世界。...
View Article中国武術の汎用性
今回はまた、以前にも書いてきたようなことを書きます。 というのも、中国武術への誤解に関してこの部分が非常に多いためです。 いま、私はまた新しい門派の武術を最初から学んでいる最中なので、このことを改めて感じている最中であるというのがそのきっかけなのですが、つまりは「中国武術は格闘技ではない」ということです。 つまり、徒手の戦いを主な目的だとしたものではないということですね。...
View Article枢軸国と陰謀論
ちょっと、このところ、公開中の映画に関する記事を優先してしまって、こちらの記事の内容が古くなってしまっているかもしれません。 さらに記事を書いてから公開までにラグがあるので、より内容が古くなってしまっている可能性があります。 最新の世界情勢に関しては、気になられた方は各自信頼できるソースから確認ください。...
View Articleスクワットと中国武術
以前に、西洋のフィットネス界で「レスト・スクワット」と言う物がちょっと怪しい動きを見せているということを書きました。 これはいわゆるしゃがみこみのような、日本人としたら常識的な動作を、東洋の神秘、ロシアの秘密、のような形で取り上げた物でありました。 というのもこのしゃがみ込むという動作、白人種や黒人種は腱の長さや骨格の構造上出来ない人が多いということだそうなんですね。...
View Articleコサックとモンゴル武術
以前から、身体文化的に観てロシアはアジア圏の国であると言うことを書いてきました。 そこに、ハプスブルクの落ちこぼれの白人種たちがやってきて帝政ロシアを作ったというのがいまのロシアと言う国のルーツだということも書いてきました。...
View Article生理学と気功とキャリステニクス
生理学の教授から教わったお話が非常に面白かったので、こちらでご紹介したいと思います。 燃焼の生理学についての話です。 以前も書いた通り、人間は細胞の中にあるTCA回路と言う器官によって、カロリーを生成して生きています。 食品として摂取した燃料と呼吸によって得た酸素によって、カロリーを燃焼させると言うことが「生きる」ということです。 生命を燃やしているのですね。...
View Article新しいスクワットの実験
私が十代の頃から一番好きだったキャリステニクスはスクワットでした。 一番回数が多く出来るからです。 それに、手の力で格闘技が強くなるというのはなんだかインチキ臭くて好きではありませんでした。 手力よりも足腰の力が強いというのが、より「正しい強さ」だと思っていました。...
View Article五明
私は平素、中国武術はインドから来た物であり、佛教の行であると言うことを書き続けています。 もちろん、道教の方に伝わった物もありますが、いずれ精神的な思想体系の行であることが本質であると言うことにおいては変わりません。...
View Article南派の内功
少し前に、身体に疲労感が続く時期がありました。 普段の疲労とは少し感じが違って、日に当たり過ぎた時のような感じだったので、涼しい頃なのになんだろうとおもっていました。 静功で気を下げようとしていたのですが、どうもいまいち上手く行きません。 そすこうしているうちに気が付いたのですが、立冬の直前でした。 季節変わり目が影響していたのかもしれません。...
View Article新しいスクワットの開発状況
最近のホット・トピックである、膝に負担をかけにくいスクワットの開発を毎日楽しんでいます。 現在は、ポール・ウェイド先生の基準でのフル・スクワットの上級者基準を満たしても、膝に痛みが戻らないかを実験している最中です。 現段階での最終目標は1セット100でメニューが組めるかの実験であり、それが成功したらピストル・スクワットに向かってゆけたらと思っています。...
View Article音質と持続性
先日、私の好きな音楽家の通称プロフェッサー・ロングトークがラジオであるヘッドフォンを紹介していました。 これが、たかだか数千円の値段で、十万円の機材と同質の音が聴けるとミュージシャン界隈で評判の品です。 その値段なら私が常用している物と変わらない。と思って一つ調達して見たところ、驚きました。 頭の中で音がする……。...
View Article夢のスクワットと恐竜
例の夢のスクワットについてです。 これ、小周天の方法を使うと良いことが分かりました。 元々、これの元になった運動の羅漢気功に小周天が入っていたから当然かもしれません。 このスクワットの安全検証のために色々なサイトを見たりしてフィットネスの運動理論と較べていて、改めて気付いたことがありました。 それは、身体操法系や新古武術系の人たちと話していると昔からしっくりこない、ということです。...
View Article姿勢と無駄な力 1
ホグワーツには、社会人の常識を身に着けるための授業があります。 そこで「常識的に礼儀正しい」とされて居る、現代人の「良い姿勢」と言うのは一体どこから来た物なのだろうかと言う話が同級生から出ました。 私はこれを、明治革命の時にフランスやドイツから学んだ物である部分が大であろうと思っていました。...
View Article姿勢と無駄な力 2
さて、前回は現代人の運動には基本的に機動力系とパワーの出力系、そして固定系の三つの姿勢があるという話がありました。 今回はこの三つ目、固定系についてから始めたいと思います。 この固定系、前回は射撃の時に必要だということを書きました。 的を狙って打つ時には、反動が来ても身体が動かないという力が強いほど大きな威力を発揮できます。...
View Article私たちは老いて行っている 1
最近、とみに自分の年齢について意識させられています。 少し上の世代の人たちが「最後の仕事」ということを意識されているのを見たりすると必然頭で知覚はするのですが、実際に自分の年齢を体感するのはもうすこしハタのことからであることが多くなってきました。 例えば先日、仮面ライダーの新作の評判を耳にしたのですね。...
View Article私たちは老いていっている 2
自分たちの世代の仮面ライダーがリメイクされるにつけ、またも置き去りにされた感のある我々氷河期世代、というようなことを前回は書きました。 あるいは時代に明確にフックする物がないので、必然「我々のための物」が作られにくいのかもしれません。 なにせワーキング・プアの貧困世代なので、マーケティングでも見込み顧客から外されることも多そうですし。...
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