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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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私たちは老いて行っている 4

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 福沢翁は、国民は国の主人であるということを呼びかけています。

 これは近代民主主義国家の大前提ですね。

 しかし、いつまでたっても日本人は小百姓(本文抜粋)根性が抜けきらず、国と自分を切り分けて自分が国の客人であるかのようだということを書いています。

 これがどういうことかということを例を挙げて書いているのですがつまり、国が出すお金はみな国民一人一人の物である。と。

 そもそも国そのものが一文たりとも稼ぎ出すということはなく、国民から税収した金銭によって運営がされているのえ、その差配は国民自身の身銭の差配である、ということです。その通りですね。

 そして、であるがゆえに国法は尊いのだ、ということです。

 だから、国法をうまく騙しおおせた者を祀り上げるなどというのは自分の財布を抜き取ったスリを讃えるような物です。

 あの「ひらがなの名前の人」が得意げにしているのはそういうことですよね。

 我々、彼に税金だまし取られてるんですよ。

 裁判所の費用だって我々の出したお金ですよ。

 さらに、そういう山師が今度は官憲と直接癒着を始めている。

 これは、図面が見えてきた気がしませんか?

 誰と誰が組んで我々のお金を掠め取っているのか、表面化してきているとは言えないでしょうか?

 最近いくつかの方向から、上司があのひらがなの名前の人の信者でうんざりだという話を繰り返し耳にしています。

 言うのは20代、30代初めの若い人たちなんですね。

 それで、上司と言うのが40代で子供も居たりするらしい。

 それがあがめているのがあの人。

 40代にもなってそれじゃもう人生終わりだよ、と思います。

 以前にあのひらがなの名前の人を「若手のコメンテーター」と書いたことがあるのですが、あの人ももう45なのですね。

 私が思っていたよりずっと若くなかった。

 そこから考えると、恐らくは彼の支持層というのは彼の前後の年齢の人が中心なのではないでしょうか。

 だから、40代は彼を自分たちの過ごしてきた不遇の時代に「やりおおせた」カリスマだと見なすことはありうると思うんですよね。

 彼ら、というか私たちの世代は、いまだにこの国の時間の流れから切り離された世代、まさに親も居なければ行き先も示されていない「迷子の世代」なので。

 そういった、見捨てられた世代から見れば彼がヒーローのように見えるというのは分からないではありません。

 しかし、そんな特異点の時代の外にある若い世代から見れば、ただの頭の悪い上の世代、はっきり言うと「老害」の末端でしかないのではないのかと感じた次第です。

 だって、冷静に観たら、私たちがそう思っている上の世代の権威主義の老人たちと、あのひらがなの名前の人、やってることまったく同じなんですよ。

 会話通じなくて、その場しのぎの適当なこと言って、あとは責任持たずに逃げ切ろうとするだけ、ってこれ、まさに仮面ライダー・ブラックの新作で書かれている国を腐敗させている老人たちの権力そのものではないですか。

 それ、オリンピックやカルトとの癒着で国を腐敗させてきた人たちってことですよ。

 何も新しくも面白くもない。なんの中身もありはしない。

 思えば派遣法改正の時もアベノミクスの時も、取り巻きたちだけはそのリーダーのことをカリスマとして持ち上げてきましたね。

 それとまったく同じいやらしさを、若い世代は彼とその信者に感じているのではないでしょうか。

 今回の記事の一番初めに、上の世代の人たちのことを書きました。

 60周りで、最後の仕事をしようとしている人たちのことです。

 ここで言う仕事というのは、生業のことではありません。

 元々、仕事というのは未来のためにする事業のことで、生業と言うのはその日に口にノリをする、生活のための労働のことです。

 少なくとも私の世代は、生業についてしか子供の頃から教えられてこなかった。

 生業だけが世の中の中心軸であるかのように育てられたと記憶しています。

 もっとわかりやすく言うなら、生業というのは作業のことです。

 我々一人一人は、未来の世の中への投資、貢献のための「仕事」を日常生活の中でどれだけしていますでしょうか?

 朝から晩まで「作業」で終わってはいませんか?

 これは、この国が生産性を高めるために意図的にリードしてきたことです。

 大衆は国の作業員であるので、それだけしていればよろしい、とうい産業革命以降の愚民化政策の定番です。

 作業員階層の中から、ちょっと使えそうで駒になりそうなのが出てくれば掬い上げる。これがあのひらがなの名前の人のタイプの処遇ですね。

 オリンピックで国民的スターになった選手たちが、あんな権力の犬になってしまった、と言う事例を我々は沢山見て来ていますが、そこに同様の構造を見ることができます。

 我々は初めからそのようにお膳だてられた世の中に住んでいます。

 そしてその構造はもちろん、60年も前からカルトと二人三脚で行われてきていました。

 あのひらがなの人も腐敗した政権もカルトも、みんな繋がっている。

 そしてみんな、なぜか彼等に食い物にされている人たちの間に信者を持っていて、それによって立場が成り立っている。

 吸い上げている側からしたら、これこそが愚民化政策のうま味でしょう。笑いが止まらないに違いない。 

 この歪んだ構造の原点には、ひたすら作業に追われてそれだけやって消耗して死んでゆくだけの多くの人々の生活の苦しみという物があるのではないでしょうか。

 作業ではない、仕事という物をしようと意識をすれば、当然彼らのような搾取構造の表看板に無自覚ではいられません。

 明らかに彼らが世の中を悪くしているからです。

 しかし、彼等には魅力と言う大きな武器があります。だからカリスマ、と言うのでしょう。

 いつもお世話になっている阿闍梨が、かつてS木宗Oと会ったことがあるとお話してくれました。

 明らかに悪人であると分かっていながらもなお、生で対面したS木宗Oは非常に魅力的で、圧倒的なカリスマ性を放っていたと言います。

 長期政権与党の巨悪として知られているM会長やA官房長官、N会長なども、はたで見ていれば明らかに悪人であると分かりながらも、生であえば「あれは違うんだ。悪気の無いいいおっちゃんだよ」とみんなほだされてしまうのだと言います。

 これが私がいつも繰り返している、感情の危うさであり、ポジション・トークやスピリチュアルを日ごろから自分に対して戒めておかなければならない理由です。

 感情はすぐに騙されてしまい、自分にとってさえ都合が良ければ大局からのことなどどうでもよくなってしまう。

 未来への視点という「仕事」の中にある人はそれを相対化出来るのでしょうが、自分のその日に都合のための「作業」しかしてきていない人間なら、容易く取り込まれてしまうことでしょう。

 私も50を前に見るようになってきて、自分が取り組んできている「仕事」には、あまり時間が遺されていないことを日々痛感しています。

 人が人として他の誰かにために何かを変えようとするならば、初めから時間は充分だとは決して言えません。

 天気の子に言うところの「初めから狂っていた」世界を少しでも良くしようというならば、どれだけのバイタリティがあっても余るということは決してない。

 私の年齢で必死でやっていても、常に不足分を思い知らされます。

 しかし、もっと若くからやっていたならきっと、若すぎて相手にされないことも多く、仕事がいまほど出来はしなかったかもしれません。

 また、長生きすれば足りない時間が補えるかというとそうではない。

 78で死ぬところが5年長生きすれば、それまでの5年分の仕事が出来るかと言うとそうではないでしょう。

 仕事をするなら、人生は常に時間は足りないのではないか。

 40代半ばのある種の若造としてはそう感じています。

 しかし、この若造は無力でありながら圧倒的においている。

 60を回った人間の最後の「仕事」は、後継者を育てることだと上の世代の人たちは言います。

 私は幸い、初めから伝統学問のフィールドに居るのでそこが少し労力として圧縮されています。

 しかし、そうではない仕事をしているなら、後継者を育むというのはまったく別の追加の仕事でしょう。

 時間も労力も足りない上に仕事は増えてしまう。

 本気で生きているというのは、このように常に足りない物なのではないでしょうか。

 作業だけして自分のことだけやっているなら、きっと人生を持て余しながら、同時に物足りないまま死んでゆく気がします。

 自分の都合と感情のことだけに囚われて、真実と繋がっていない人生はむなしい物であるように私には思えます。

 真実ばかりに付き従う人生は、この世ではとても寂しい物になるかもしれません。

 とはいえ、福沢諭吉先生は「この世でもっとも寂しいことは、なすべき仕事のないことだ」とおっしゃいました。

 学問のススメにはこのようなこともまた書かれています。

〝今もし働くべき仕事をば捨て置き、ひたすら我が欲するもののみを得んとせば、他人を害してわが身を利するよりほかに道なし。これを人間の所業と言うべからず”

 結局は、そのような類の人々が、同じ種類の人間を崇め奉っているということなのでしょう。


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