2023年は、個人的には驚くほど実りの多い年でした。
相変わらず学びを中心とした充実の日々であり、ありえないほどの、沢山の人類の宝を得られて、個人的にもとても大切な物を手にしました。
こんなに幸せなのは驚くべきことです。
しかし一方で、世の中はどんどん悪くなってきています。
旧悪の姿が露呈してきているのは良い進捗で間違いがないのですが、なぜかその悪に加担する声明を上げる人々が大量に確認されています。
長い間書き続けてきた、世の悪しき愚民たちが物凄い数居ることが可視化されています。
COVIDのパンデミック以降、私はこのパラダイム・シフトは分断の時代だということを書き続けてきました。
まさにそういった時代になっています。
2023年5月、日本政府はCOVIDの対策を解除してゆく方針に踏み切りました。
ワクチン、治療薬共に保険対応ではなくなっています。
また、国民皆保険制度にも改悪を推し進めており、また非武装三原則を破棄して軍需産業の解禁をすることをまたあの閣議決定によって、民主的手続きを経ることなく強行しました。
ここまで隠すことなく権威主義に振り切る政権と、それに従う愚民化政策の被害者たちの群れに対して、私たちはこれからも学問の重要性、真実の追求、教育の拡充を通して対策してゆかねばなりません。
権威主義はいまや世界中に広がって威力を増しており、先年のウクライナ侵攻に加えて、現在では10月より続くガザの虐殺が加速度的にひどさを増しています。
それに対して、国連は何の力も発動しえず、これまでは信じる処のあった世界秩序の維持が幻想だったことが明白にされてしまいました。
いまか10年以上前、世界を見て回って生きることを決めた時に、私はこの国から脱出することを前提としていました。
いま、個人私的にはその大詰めに入ったように感じています。
鍼灸学校を卒業するのが早いか、それとも日本が取り返しのつかない段階にまで至ってしまうことのどちらが早いかのせめぎあいに立っているように感じています。
いわば脱出直前の最後の支度の段階にいるように思っています。
幸い、師父も老師も国際人、学びの道は一生続けられそうです。
しかし、その時に私がこの国に住まっているかは不明です。
海外から定期的に訪れるかもしれない。かつて海外で定期的に学んでいた時と同じく。
あるいは、先生方ももう他の国に移住しているかもしれない。
この国に居る限りには、世界のことは関係ないこととして観なくて良い、という謎の近視眼的現実逃避が、愚民化教育の結果この社会には行き渡っています。
だからこそ、日本が次の世界大戦でどの場所に付くかを決められているような政局の指向に対して、多くの人が無関心で居られるのでしょう。
当然、この国の風潮に乗っかっていれば安全だなどということはありません。
それを我々はこの30年間体験してきたはずです。
なのに、多くの反知性主義の大衆はその事実から目を背け続けている。
みんなで何もない振りを続けながら団子になって滅びてゆく道を選択しています。
私は、自分で自分を救わない人を救おうと出来るような人ではもうありません。
彼らのことは、見殺しにするしかない。
可能な限り危機を回避できる道を模索し続けて、自ら歩む人日をそこに導く事しか出来ません。
2024年は、そのために使える、最後の年になるかもしれない。
その想いを持ってこの時を迎え、時代の最先端に立つ当事者であり、そこに伝統哲学を介在させる師父としての暮らしを継続してゆきます。
敬 安岡 翆虎