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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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換勁の難しさ

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 昨年末から、師父からの指導は太極拳と洪拳主体となっています。

 これがどちらも難しい。

 太極拳はとにかくとりとめがない。

 5年もやってるのにまだまったくつかめないでいます。これはそういう、ややこしい方の太極拳なのですね。

 そして洪拳の方はと言うと、これは蔡李佛のルーツでありながら、蔡李佛名物の鉄線勁とは違いがあります。

 すくなくとも、いま私がやっている段階では。

 使うのは、客家拳法に近い形の短勁となります。

 そのために、かつて教わったそれらの発勁法の単錬を交えながら学んでいます。

 が、これが難しい。

 概ねは老師から教わっている五祖拳の短勁と近いと思うのですが、五祖拳は五祖拳で独自の具体的な要領が指定されていますので、そのやり方とも少し違うのです。

 師父に指導されてひたすら一つの動作で発勁を繰り返したのですが、その中で気づいたのは、どうやら私は勁を強く使いすぎていたようだということでした。

 蔡李佛は鉄パイでぶん殴るような武術なので、勁によって全身が排打功の塊となります。

 それで全身を鉄球にして相手を轢いてゆく。

 結果、腕などは鉄パイプとなって相手をひっぱたく兵器になります。

 初めのうちはこの勁をひたすら養っていました。

 このシステムは勁ありきなので、動作としては攻撃も防御も分かれていません。

 ひたすらぶつけてゆきます。軽トラックでぶつかってゆくような武術です。

 実にシンプルで強力です。

 合戦時の大多数同士の乱戦向けに作られた武術体系なのでこのように分かりやすいのでしょう。

 しかし、洪拳や客家拳各種はもう少しデリケートです。

 ですので、そこまでバリバリの、全身を包むオーラのように勁を身にまとわなくて良いようなのです。

 この、勁を細く、弱火にするということがいまの私に必要なことであるようでした。

 その代わりに、操作を用いて活用する。

 その部分がとても難しかったのですね。 

 そういえば先日、老師に通背拳のミット打ちを指導して頂いたときにも、私には蔡李佛の勁があると言われました。

 自分では完全に抜いていて使い分けていたつもりだったので、結構ショックでした。

 ですが、これはつまり、私自身がOFFにしているつもりでも、身体は勝手に勁を働かせているということです。

 ですので、洪拳や他の武術をするときは、もう勁を出そうとしないくらいがちょうどよいということなのであろうという認識になりました。

 そうしてコントロールの方を模索してゆきます。


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