本日の朝稽古が終了しました。
遠方から泊りがけで着てくれている学生さんも無事初級套路を終えました。
まだまだ順序を覚えるのと中身の運用の両立が難しいようですが、まずは覚えて持ち帰れば、あとは自分でいくらでも咀嚼と消化はできます。
功夫とはそこがポイントです。
練功が体をはぐくむものである以上、古武術のコツや秘剣のように、知ればその場で使えるようになる、という物ではありません。
練功の方法を覚えていき、あとで自分の体と相談しながらそれを自分の物にしてゆけばいいだけです。
この、自得への道が用意されているところが中国武術の良いところだと思っています。
急がず自分のペースで身に着けてくれたらよろしいのです。
練功法を行うと、体がそれに反応します。
その反応にさらに反応して、追いかけてみたり引っ張ってみたりすることで、自我と体、そして伝えられた物が一つになってゆきます。
そうやって自分自身が変わってゆくのです。
この半年ばかり着てくれている学生さんが、帰り際「ここにくるようになってから体調がいい」と言ってくれたのがとてもうれしかったです。
そうして気持ちよく生きられる命を自分の中ではぐくむことが、本当に大切なことだと思っています。