前の書き込みに続いて、また動画をご紹介いたしましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=CL22Q3qcmLI
これは我らが蔡李佛拳の自由対練を表演したものです。
太極拳の推手に似ていますが、中身はまるで違うものだと思われます。
わかりやすいところで言うなら、手の用法が違う。
太極拳には太極拳の字訣があってその手法を用いるのが太極拳の練功なのでしょうが、蔡李佛拳では蔡李佛拳の字訣で動きます。
ここで用いられているのは盤字訣と拿字訣という物です。
他流の見た目だけを浅くなぞって自己流でつぎはぎした人たちには、このような本質の字訣が無い。それは大切な物を何も学べません。
一体何をしているのかをきちんと自覚して練磨しないと功は詰まれない。
目的地が分からないとたどり着くことが無くたださまようだけになってしまう訳ですね。
この自由対練、蔡李佛拳では推掌と言うと聞いてきましたが、ここでは推摔と呼んでいるようですね。
手を絡めあう橋法自体は中国武術ではおそらくすべての派にあるものなので、行うことそのものではなくていかにそれを行うかこそが大切になってくるのだと思われます。
それを考えた上で、これはあくまでその一部分だけを取り出した練習なので決してこれが蔡李佛そのものだと思っては誤解になります。
そのために普段はあまりこれだけをせずに、他の対練とまとめて複合的に行っています。
今回それをあえて公開したのは、一般的に手足を振り回して殴ると言ったような、それもまた一部に過ぎない部分が世間に印象として流布しているので、私が普段から書いている蔡李佛は暗勁にこそ真価があるという部分を伝えるための資料としたかったからです。
おそらくいままでこれを公開した先生はあまりいなかったと思うのですが、今回英断を発見したのでそこに便乗させていただきました。
これが出来て、それを練るために長拳の練功をすると言うのが全体像だと私は解釈して指導しております。