私の人生において不可能だと思われることは可能であろうことよりもずっと多いのですけれども、外因的な物を除いていまの自分の肉体のことに限定すると、体質的に無理っぽいということの二大トップがありまして。
そのうちの一つがシックス・パック。
体脂肪が一桁で、うっすら腹筋は割れている時でさえ、うっすらであってバキバキにはなっていませんでした。
これは筋肉がピーキーに固まりにくいという肉質なのだと思われます。手足の筋肉は割れてたし胸はディフィニッションが浮いていたのに、決してフィギュアが強調されるような身体では無かった。まぁ、鍛え方の問題なのかもしれませんが、生まれつきビルダー的なトレーニングをしなくてもきれいに割れる肉質の人も居るのでそれと比べると自然にはならない体であると言えると思います。
もう一つはストレッチ。
これは生まれつきの骨格と関節組織の奇形で、下半身の柔軟性が全くダメ。
何十年も毎晩ストレッチをしてきても、硬い人よりは柔らかくなっても、本当に柔らかい人のレベルにはまったく近づかない。
生まれつき柔らかくて胸が床に突くような人はいくらでもいますけど、その真反対のタイプです。日々の訓練がなくては普通に長座も出来なかった。
当然、それだと事故で怪我をしやすいし、疲労もたまりやすい。実際それでこわばった股関節を怪我したことがあるのでより柔軟には注意を払っていました。もちろん、股関節に怪我歴を抱えてしまったことで余計にそこが硬くはなりました。
そんな訳で、致命的に出来ないことというのは他の事より余計に一生懸命やらないと普通のレベルにまでも行かないのでずっとこの二つには取り組んできたのです。
腹筋では最近はローラーを使ったいわゆる立ちコロに挑戦中です。
ストレッチでは動画を検索して研究するということを覚えまして(ようやく21世紀人らしくなってきました)、いくつかの興味深い物を発見しました。
その中に、リンパの流れを促して身体を柔らかくするという物があったのですが、それが私からすると気功のやり方なんですね。
気功整体という看板を町中で見かけたことがある方も多いでしょうが、あれ、中国では推拿と言います。
推が押すという意味で、拿が掴むかな。合わせてマッサージをするというような意味です。
その体系の中に、按(もむ)、摩(こする)とか滾(ころがす)、擦(こする)というような色々な手技がありまして、リンパを促す方法というのは摩法か擦法に当たるように見受けました。
その辺りを試みに取り入れてみたのですが、これが驚くおとになぜか効くのです。
特別に強く推したりツボを刺激するようなことはしていないのですが、確かに柔軟性が上がります。
この数日それを行って様子を見ているのですが、ストレッチ中に触るといままでがちがちだった腿の裏がふにゃふにゃに柔らかくなっていました。
これは大周天が通ったことと関りがあるのでしょうか。
気功整体の効果が上がっている?
調子が良い時は床に肘が付けばよいというところだった開脚ストレッチが、今はあと少しで胸が床に付きそうになっています。
不可能案件の一つだった胸ペタが、あと数か月のうちにはかないそうになっています。
これは驚きました
まだまだ自分の身体には驚かされるような物が眠っています。
これはまた、他の人にも可能なことなのか、興味もわいてくるものです。
かなうなら健康のためのストレッチ法もレクチャーする機会を設けてみたいところ。
身体の不自由、命の不自由、心の不自由はつながっていると思われます。
表層面での感情の部分からアプローチして自由になったような気分になろうとするのではなく、土台となっている身体からアプローチしてゆこうと言うのが私たちの行っていることです。
そうやって、自分自身による自分への拘束からの解放を試みてゆきます。