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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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精の思想から見た「君たちはどう生きるか」 ネタバレ 1 

 話題の宮崎映画「君たちはどう生きるか」を公開早々に観てまいりました。 事前情報では、分かりにくい話だとか極めて個人的な話だとかいう話がありましたが、そんなことはない。全然わかりやすい王道の冒険物語でした。 ここからはその内容についてネタバレして触れてゆきますので、お好みでない方はいまのうちに退避下さい。 さて。この物語ですが、戦中の少年の物語です。...

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精の思想から見た「君たちはどう生きるか」 ネタバレ 2

 前回に引き続き「君たちはどう生きるか」のネタバレをしてゆきます。 異界の海に落ちた主人公は、そこに浮かぶ島にある岩室の結界に踏み込みます。 この岩室、死者をおさめる玄室のようにも見えるのですが、いえ、私が観たのは、これこそ母が子を産む産室だということでした。 これまで神話学についての文章で書いてきたように、死と生とは一つながりの循環です。...

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精の思想から見た「君たちはどう生きるか」 ネタバレ 3

 今回も「君たちはどう生きるか」のネタバレを続けます。 主人公の前に現れたのは、カヌーのような船を一人で駆る若者で、最初は少年のように見えます。 私はなぜかこういう、一人で海で生きてる少年を見ると胸が高鳴ります。 どろろの不知火もそうですし、未来少年コナンや相棒のジムシィもそうです。また、銃夢のフィギュア・フォアも理想の人物かもしれません。...

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精の思想から見た「君たちはどう生きるか」4 ネタバレ

 前の記事の終わりで「役割」ということについて書きましたが、その役割で言うと、こちらの世界において主人公を救う強くて賢い女性であり、上の世界ではタバコをねだる妖怪のような老婆である人物、彼女はもしかしたら上の世界でも産婆さんのようなことをしていたのではないかと想像します。 わらわらといる老婆の群れの中でも、彼女は特に存在感が違います。...

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精の思想から観た「君たちはどう生きるか」 5 ネタバレ

 下の世界の深奥に向かう主人公は、途中で一度幻視のような形で大叔父と遭遇します。 ここの辺りの流れがこの物語で一番解釈の難しいところです。 そこで一旦、大叔父と出会い、話して後、一瞬で今度はこの世界に住むセキセイインコたちに捕まっているシーンに飛ぶのです。 昔のゲーム用語で言う「ZAP」を食らってしまうのです。 最終目的地に着いたのに理不尽に下の階層に落とされてやりなおしということです。...

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精の思想から観た「君たちはどう生きるか」 6 ネタバレ

 ガイドでありトリック・スターのサギ男や旅の協力者である炎の少女の助けを得て、主人公は義母の居る場所にたどり着きます。 彼にしか通れない秘密の扉を抜けて単身入ったのは、あのこちらの世界に来た時に観た石室でした。 やはりあそこは分娩の部屋なのです。 そこに入られた義母は「どうしてあなたがここに居るの! あなたなんか大嫌い! 帰りなさい!」と怒鳴ります。...

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精の思想から観た「君たちはどう生きる」 7 ネタバレ

 大叔父が宇宙の中核を手にしていてこの「下の世界」から世界をコントロールしているのだということを知った者がもう一人居ました。 それが、インコの王です。 彼は大戦期までの軍事政権の首長らしい、堂々として勇敢な武人で、神と取引をすることで自分たちの支族に有利な世界を求めています。 そのために、後継者になる主人公を殺そうとしたり、取引材料としての義母を得ようとしていたのですね。 物凄く政治的な人物です。...

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老キャリステニクサーの夢

 この間の夕方、少し暑さが和らいだので近所の公園にある雲梯で懸垂をしていました。 まずは最初にサムレスのアンダー・グリップで行い、予想以上に夏で手がぬめって難儀したので、2セット目はハンマー・グリップで。 このように握り方を変えられるところが雲梯懸垂の良いところです。...

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トムじいさんの不可能大作戦

 トム・クルーズの主演シリーズ「ミッション・インポッシブル」の最新作が公開されています。 今回が最終エピソードの前編で、次回が後編となり完結ということだそうです。  私もずっとこのシリーズに付き合ってきたので、まぁご祝儀相場で観に行くべきかと思ったのですが、どうにも食指が動きませんでした。...

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筋トレコラム 腕立て伏せと三頭筋 1

 以前、ルッキズムを意識した身体の調整をしはじめていると言うことを書きました。 とはいえ、いきなりフリー・ウェイトをしてルームランナーでジョギングをしていると言う訳ではありません。 あくまで手持ちの伝統的練功法の中から、見た目にも良くなりそうな物を選んだり、それらからアレンジした物を行ったりしているということです。 また、メニューの組み方という物もあります。...

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筋トレコラム 腕立て伏せと三頭筋 2

「初心者が腕を太く見せたければ、上腕三頭筋を鍛えるんだ」 というのは、フィットネス界では知られたことです。 ここは大きくなりやすいし、腕の直系を増すにはうってつけなのです。 元気のいい若い娘さん達も、ここがパンパンに膨れ上がっていることがあります。おそらく人体の構造的にそうなのでしょうね。 しかし実際には、本当に格好がいいのは前側の二頭筋、いわゆる力こぶです。...

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部活の話

 ただいま夏休みを過ごしております。 夏休みといってもあくまで通っている学校が休みなだけで私自身はまったく休みではないのですが……。 まぁ、夏や夏休みという言葉には風流を感じます。 さてその夏休み前に、学校で部活、いや同好会? がはじまりました。 私のことをネットで知った学生さんがいて、私が教えるという部活を作ることになったのです。...

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ライオン少年 含ネタバレ

 ライオン少年と言う映画を観ました。 私も行ったことがある広東省の村から物語は始まるのですが、田舎すぎて時代設定がいつ頃なのかが初めは分かりません。 日本で言うところの昭和から現代までのいつにでも取れます。 しかし、観ている内にこれがどうやら最近の時代設定であるらしいぞということが分かってきます。 時代が分からなかったのは、主人公が貧しくて現代的な物を所有していなかったからです。...

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外家拳礼賛

 昔、ある中国人の先生が「なぜ我こそは外家拳なり」と言う物は居ないのだろうと疑問を呈していました。 そもそもが、内家拳優位説というのは孫禄堂先生のグループが言い出したというかでっちあげた凡百の持説優位コマーシャルにすぎません。...

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ザ・マスター 宗師 の感想2023

 このところ、また昔観たカンフー映画のDVDを見直しています。 感想と言うのは時代を経ることで変わる物で、昔は面白いと思っていた作品がさほどでもないと思ったり、いまみるとこんなにペースが遅かったのかと思うようになっていたりとしています。 あんなに好きだった「風雲」はそれほどでもなく感じたり、「燃えよ! じじいドラゴン」ってこんなにアクションシーン少なかったんだっけと思ったり「燃えよ!...

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夏冬の陰陽の気

 今年の夏は観測史上最大の酷暑だと言われています。 確かに数字で見るとものすごいことになっているのですが……存外に、私はいまだもっています。 少なくとも、過去にこの国で経験した最大の暑さだという印象ではありません。 かつては日陰から日向に出たら、直射日光の熱さに思わず身を退いたというような経験もこの国でありました。 それと較べると、まだ。...

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祈り

 私は非常に不器用な人間なのですが、中国武術の師父なので様々な兵器を扱います。 これが中々に大変です。 特にマスターの証となる三節棍を練習する時には、なんども頭をぶつけてこれはもう体得できないかもしれないと絶望したこともありました。 ヘルメットをかぶって練習をしながらどうにか慣らして行った次第です。...

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武術の中のキャリステニクス

 毎度おなじみ、セクシー・フィットネスさんが、夏場でジムが休業中だという方々のためにキャリステニスのメニューを提案されていました。 そこで行われている種目は、ほとんどが武術やヨガで行われているオーソドックスで伝統的なものです。 これは……痩せない……。 痩せないけれども強くはなります。 健康効果が高くて力が強くなるというのは非常に良いことです。...

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フィットネスの身体と戦う身体

 夏になって、ビーチの近くをバイクで走ったりしていると、自身のある男性たちが上半身裸で歩いていたり自転車をこいでいたりします。 身体のことに関心のある私は、ついつい女性の身体よりもそういった男性たちの方に目が行ってしまいます。 さすがに、自ら身体を見せている人たちはかっこいい。 非常に見栄えがして私などはまだまだだと感じさせられるのですが、よく考えたらそれはフィットネス基準でのお話。...

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羅漢と鶴

 先日の練習では師兄と二人、五祖拳の対練を付けていただきました。 うちの派の蔡李佛ではほとんど対練を行わず、「力の鴻勝館」の通り名のままにひたすら勁力を高めて行く練習ばかりしているのですが、五祖拳ではすべての套路に対練があります。 これは実用法を重視する鶴拳類の特徴かもしれません。 あるいは鴻勝蔡李佛が発勁を初手から公開しすぎなのかもしれません。 今回のお話はこの発勁と手法に関してです。...

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