この国はどれだけバカになってゆくんだ
いまから十年位前でしょうか、KYという言葉が流行りました。 90年代的な世相をもろに受け継いだ同調圧力側が堂々と自分たちの正統性を主張する言葉でした。 この言葉の流行に対して、当時いかにもKYKY言ってそうな若い人たちに人気の若手俳優さんが言った言葉がありました。「この国はどれだけバカになっていくんだ」 その通り。...
View Article五祖拳内功
老師からのオンライン・レッスンで、五祖拳の気法について教わりました。 この場合の気法とは、中華思想で言う気そのもののみではなく、狭義での呼吸の方法が主体のようです。...
View Article環勁
五祖拳のね、気法を老師に教わりました。 これは老荘で言う気ではなく、本当に呼吸の意味での気法だということは以前に書きましたね。 これを用いて五祖拳を打つと、腹筋がボコボコになります。パンプアップするのですね。 身体が熱くなって熱心効果も高い。 内臓の力を活用しているためでしょうか。 平素の練習パターンとしては、こうして五祖拳を練った後で通背拳の基本を行います。...
View Article五祖拳の感動
前回に書いた日のレッスンで、実はもう一つ感動したことがありました。 それは、五祖拳の四つもある基本套路の内の最後の一つ、三角揺を少し見せていただけたことです。 以前に、五祖拳は白鶴拳類であるのに白鶴拳的ではなく、太祖拳の要素が色濃いということを書きました。 自分の段階において、教わったこととやっている所見とから出てきた意見です。 これが、三角揺になったら、ものすごく白鶴拳に見えました。 おぉ。...
View Article大衆性と失われた三十年
以前に、ユーチューブ上を舞台にしたバレエ業界での騒動について書いたことがありました。 その時以後も、当事者以外のユーチューブ配信者からこの件に関しての動画が発信されています。 それらを観ていて改めてこの世は絶望的だなと思ったことがありました。 というのも、相変わらず彼等否当事者の配信者は、大衆性以外の価値観で語ることがない。 大衆性を至上とする感情論を恥ずかしげもなく巷間に配信してしまっている。...
View Article自他の区別
最近、旧ソ連圏の話題が多いこちらのページですが、先日いつも観ていたジョージアのYOUTUBERの方の動画で驚くべきトピックが扱われていました。 というのも、彼女の視聴者からのコメントで「タトゥが入っているなら消して下さい。じゃないともう観ないです」という物があったというからです。 これは驚きました。...
View Articleユーチューブポピュリズム 1
先に書いたバレエダンサーたちにの動画から始まったユーチューブ界隈でのポピュリズムについて今回も書きたいと思います。 前回は、結局のところ90年代以降の世界情勢と日本の経済状態が動画配信業界にまでポピュリズムを及ばせたということを書きました。 今回もそこを掘り下げるところから始めてみたいと思います。 人間、一人一人意見が違うというのが当たり前で在り、本来健全な民主主義的市民社会だと思われます。...
View Articleユーチューブポピュリズム 2
前回は前提の説明になりましたので、今回本題に戻りましょう。 ユーチューブにはびこるポピュリズムについてです。 以前に書いた通り、ユーチューブ界隈にはニュースチャンネルとして、ポピュリズムを煽り立てるチャンネルが多かったので非常に驚きました。 今回のバレエ界での問題に関しても、当事者以外で状況をポピュリズム的に煽り立てる配信者が目に付きました。...
View Article知識、知性、理性の話 1
以前に、ユーチューブ界隈で起きたバレエダンサーに関する問題について書いたときに、問題への見解を発信した配信者がまったく現状の世界的潮流への意識がなくて世界情勢が分かっていないということを記述しました。...
View Article知、知性、理性の話 2
前回予告しましたように、今回は知についてのお話から始めましょう。 まずは言葉上のことで言いますと、知とは知識のことだと言います。 これは西洋哲学でのカテゴライズであるようです。 東洋哲学、我々の範疇だとこれは「識」という言葉に反応せざるを得ないことです。 識とは認識、認識能力のことです。 唯識論と言う物がありまして、これはすなわち自分の認識していることが自分の世界である、という考え方です。...
View Article知識、知性、理性の話 3
前回は私の本道である仏教圏の身体哲学からの知と言う物へのアプローチをご説明しましたが、今回はまた西洋哲学に戻ります。 ある哲学者の先生の受け売りになるのですが、人間とは平面でしか物を観られない、と言います。 これは脳の構造上の問題です。視覚は平面であり、立体では物を観れていないですよね。写真や絵のようにしか我々は本来物を観ていません。...
View Article知、知性、理性の話 4
さて、前回のサイコロ・キューブのお話を続けましょう。 前の回の例で示した通り、人間には直接的に認識できる知から類推して心象を導き出すことが可能です。 このことに関しては納得していただけたかと思います。 もちろん、サイコロが不良品だったとか、手品用の物で裏面も同じ数字が書いてあったかもしれないなどと考えることは可能です。 こういうのを帰謬性と言うそうです。 つまり、例外ですね。...
View Article知、知性、理性の話 5
前回はイチゴに関するツイートを例に挙げて直接認識(知識)されていない心象を知性は結べる、ということを書きました。 しかし、これには極めて注意が必要な部分があります。 これを同じくイチゴツイートを例として用いてみましょうか。「栃木のイチゴは世界一美味しい」...
View Article知、知性、理性の話 6
前回は間違った知の結び方とそれをしてしまう人たち、そしてその間違った知性に容易く体重をかけてしまう人たちについて書きました。 このように、知と知を結ぶ知性には様々な様態があります。 そして、この知性の質を調整するのが「理性」となります。...
View Article知、知性、理性の話 7
前回までは、知、知性、理性という段階的な内面の成育について書いてきました。 本来は三段階構造を前提として教育と言う物が行われ、理性を持った市民によって国が運営されてゆく、という青写真が資本主義圏の国家ではあったはずなのですが、すくなくとも日本ではこの市民の育成という物がまったくされておらず、教育は形骸化して愚民化教育と化しているように思われて仕方がありません。...
View Article五祖拳、ついに心意が見えた!?
老師から五祖拳の三角揺の套路を教わり始めています。 もちろんオンラインでです。 私が学問を進めることよりも、沢山の老人や既往症保持者の生命や子供たちの健康の方が大切だ。 私は世の中を良くするための一助になりたいと思って活動をしているので、それで世の中を悪くしていては話になりません。...
View Article金三角感想
相変わらずルパンを読んでいるのですが、いま、あえてドン・ルイス・ペレンナ物と呼ばれている作中の三作に手を付けています。 ルパンシリーズはものすごく長いのでその中で何度かルパンは偽名を使って世を忍んでいるのですが、ドン・ルイス・ペレンナというのもその、世を忍ぶ仮の姿の一つです。...
View Article金三角感想 ネタバレ
さぁ、前回予告したネタバレを書きましょう。 ルパン・シリーズのドン・ルイス・ペレンナ物の一つ「金三角」では、敵役が身分を装ったり二段変装をしたり、また主人公達も本当の身分が過去を振り返って流々転々として、誰が誰やら分からなくなる、というのが趣向となっています。 ドン・ルイス・ペレンナことルパンもそこに加わるのですが、とうとう悪漢に騙された主人公によって罠に閉じ込められてしまいます。...
View Article金三角あとがき感想
さて、金三角に関する記事も今回が最終回です。 前回はあの圧倒的なドライヴ感のあるクライマックスまでを書きました。 本編を読んで、あ~今回も面白かったな、やっぱりルパン・シリーズはほんと面白いよなあ。と思いながら読んだあとがきについて今回は触れます。 私が読んだのは偕成社版なので、そちらにだけついているあとがきについてのお話になります。...
View Articleドライブ・マイ・カーのアジア史 1・前段 注・ネタバレ
先日、村上春樹氏の小説を映画化してアカデミー・ノミネートされた「ドライビング・マイ・カー」を観てまいりました。 300人以上収容可能な劇場で、観客30人以下のタイミングを狙って行ってまいりました。 鑑賞して非常に驚き、これはすごい映画だと打ちのめされました。 私がこれまでここに書いてきたような世界史観、社会史観が内包されている。...
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