そもそも海賊ってなに?
さて、海賊武術祭の開催が決まり、予約もドシドシ来ております。 しかし、そもそも海賊って何? という疑問がある方もいるのではないでしょうか。 昨今ではソマリアに海賊が出たり、海賊の王様になると宣言はしたものの一度も海賊行為を働かないままろくでなしブルースのように十年以上も喧嘩をしているだけの人もいたり、よけいに実態が分からなくなっているのではないかと思います。...
View Article陰流と倭寇
さて、倭寇の原点のようなお話に続いて、倭寇武術の話をちょっと深めてゆきましょう。 前回は倭寇の武術として対馬のゲリラ戦を例に挙げましたが、ほかにも色々な歴史上の有名人の名前が倭寇の中には見えてきます。 その中でも最も注目すべきなのは、愛洲移香斎でしょう。 新陰流の元祖、陰流の始祖です。 信憑性が高いとされる、移香斎の士官先の記録に、明の倭寇であったというらしき記述が残っているのだと言います。...
View Article明国の陰流剣士
前の記事では陰流が戚継光公に流出した経緯を書きましたが、当時はまだ流儀剣術が日本でも発生し始めたばかり。江戸後期のように決して全国的に流行していたわけではないのに、そんなに流儀剣士が外征に居たの? という疑問がわきそうなところです。...
View Article倭刀の成り立ち
さて、陰流剣士の東シナ海での暴れっぷりを前回は書きましたが、日本刀自体はその明の前、宗の時代から大量に中国に輸出されていたそうです。 その上で伝書も手にし、現物にも目の前で悩まされ続けてきた結果が、中国産の倭刀術の歴史であると言えます。 その製作者として戚継光公と並ぶもう一人の偉人が、程宗猷です。 彼は元々少林の僧で、下山後にも各派の武術を訪ね歩いたという、正統派の武術家です。...
View Articleアルニス・サンデーでした
本日はアルニス・サンデーでした。 古武術の方とヌンチャク・チャンピオンが来てくれました。 それぞれ基本のベルシック1からパウァ・ストライクに入りました。 チャンピョンはさすが前回しっかりもちかえっただけあり、エスクリマ歴も長いだけあってパウァ・ストライクとその次のサヤウ、トライ・ダイレクションもばっちりでした。 なので軽く修正と注釈をそれぞれの手持ち動作に。...
View Article苗刀
前回までの海賊トークでは、如何にして海賊武術が成立して大陸に伝わって行ったかを書きましたが、今回はその後の話を書きます。 明の時代の天命が尽き、清朝になってその末期、愛新覚羅家を頂点とした清朝の命運もまた尽きようとしていました。 列強諸国による中国支配の手はもはや清の手の及ぶ範囲を超えており、すでに中国を今度どのように侵略側で分配するかというようなころに意識が移っている頃です。...
View Article今週の予定
今週の日曜日は、茅ヶ崎練習会です。 茅ヶ崎駅から南下して鉄砲道と交差する十字路の左側、オシャレなダンススタジオYOU&MEさんで朝の10時から行います。 ぜひ、休日の朝に気持ちの良いマーシャル・アーツの時間をどうぞ。 一般 2500 外国人 投げ銭 となります。
View Articlechampion in sayaw
お友達のヌンチャクチャンピオンが、うちのサヤウを動画でやってくれました。 かっこいい! https://twitter.com/muchimou/status/828619342585622528 やってみたいと思った方は、今週は日曜日に茅ヶ崎で練習がありますので、ぜひどうぞ。 http://ameblo.jp/southmartialartsclub/entry-12245237584.html
View Article心と向き合う 1・剣術とチェス
日曜日の朝に練習があることが多いのですが、休日の朝に稽古をしてそれからゆっくりと午後に向かうというのは良いことです。 先日も山下公園でアルニスの練習をしていて思ったのですが、それぞれの武術の稽古には独特のヴァイブスがあるように感じます。 例えば空手の朝稽古などはボーイスカウトや少年野球のような感覚があるのではないかと思います。...
View Article訃報
すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、わたしたちのラプンティ・アルニス・デ・アバニコのGSM、オンド・カブルナイ師が亡くなりました。 事情が分かるまでしばらく公表を控えて待っていたのですが、詳しい情報がここまで入ってこなかったため、本日お悔やみを申し上げたく思います。 また一人、現代エスクリマの変革が行われたバハドの時代を過ごした方が亡くなりました。...
View Article心と向き合う 2・南派少林拳と禅
私たちの一方の武術であるアルニスには剣士の心があり、それを身につけてゆくことで理知的なエレガンシアが宿ってゆくのではないか、ということを書きました。 では、かたやの蔡李佛拳はどうでしょう? というのが今回のお題です。 アルニスがチェスであるなら、蔡李佛はやはり禅なのです。 これまでも何度となく繰り返してきたお話になってしまうのですが、やはりそうなのです。...
View Article奪うことも力むことも要らない
心と向き合う時間として、武術の稽古がある、ということを書いてきました。 そういう意味では、自分には才能が無くて良かったと思うことが最近とみに増えてきました。 もし才能があってなんでもすぐに出来てしまったら、その分、自分と向き合う時間が少なくなっていたでしょうから。...
View Article実戦から伝統へ
先日、保安関係の方からプライヴェート・レッスンのオファーがありました。 職務上での活用を目的とした依頼でした。 すでにすっかり伝統武術にシフトして、すっかりロートルのアマチュアとなってしまった私ですが、可能な限りのお力になろうとレクチャーをいたしました。 職務としての実戦の現場で求められるのは、現代格闘技ではありません。 ノックアウトもポイントを取ることも無意味です。...
View Article2月の予定 随時更新
19日の日曜日は、18時より関内フレンドダンス教室さんでWSです。 今回はアルニスの他、空気投げを通して内勁の練習が行えればと思っております。 25日の土曜日は関内大通り公園水の広場にて、14時より通常練習です。 カンフー、アルニスなど、参加者のご希望ごとにそれぞれの練習をいたします。 26日の日曜日はアルニス・サンデーです。 朝の10時より、山下公園の芝生にて行います。...
View Article心身の慣性
この週末も何人かの人に気功をする者として会ってきました。 百人の人に気功を施してこいというのが師父から与えられた今の課題なのですが、一朝一夕にゆく物ではありません。 現代人に気功をしてきて感じるのは、やはり忙しすぎることで神経がくたびれているなあということです。...
View Article心の加速
神経を交感神経にばかり活躍させていると、切り替えが難しくなって興奮状態が癖になります。 神経が興奮しているので、心もはやってしまいますが、冷静に考えると特に主語の見当たらない、目的のない急ぎです。 このような論理的な目的のない興奮状態を、上火と呼んだりします。 また日本では、いそがしと言う人をはやらせる妖怪がとり憑いたのだと言ったりしたそうです。...
View Article古人と内力 1
いろいろな方が練習に来てくれるのですが、時々、まるで中国武術の経験が無いのに勁が」ある人に出くわします。 よく、勁というのは技術的に訓練された力のことを言う、などと昔は言われていましたが、それはよくわかっていない人に伝わった間違った情報です。 きちんと学んだ人は勁と拙力をまるで違うものとして把握できています。 そしてこの場合の勁とは、体の内側をまとめる整勁の類です。...
View Article古人と内力 2
さて、ここで、練功法が無くても弓を引いていれば勁が宿ることがある、ということから想像すると、日本では昔から武術のことを異称として「弓馬の術」と呼んでいたことが思い起こされます。 私は長い間、日本武術には勁力や練功法の要素が乏しいところがあると思っていたのですが、もしかしたら戦国期までの武者というのは弓を練習することで自然に体が練られていたかもしれない。...
View Article古人と内力 3
ここで一度、馬歩について少しだけ触れてみましょう。 馬というのは、乗っていると上下動が激しくて振り落とされそうになるものだそうです。 そのために、鐙と手綱が必要になってきます。 ただでさえ不安定なその姿勢に対して、バランスを取って乗りこなすというのがおそらくは通常の手段なのでしょう。 しかし、騎馬民族というのはそれだけでは済まない部分が出てきます。 馬に乗って、兵器を持って殴り合いをするからです。...
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