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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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生理学で観る中国武術の放鬆と発勁所見 2

 さて、前回は、力を抜いても力は抜けないということをお話すると予告いたしました。 どういうことか。 生理学的には、人体は脱力をしても力は抜けないことになっているということを学んだのでこう言えるのです。 一般には、私のかつての先生が言ったように、脱力なんてのは力を抜けば自然にできると考えている方がほとんどだと思われます。 ですので、その力を抜いた動きが達人の動きだ、なんていう古武術関係者さえいます。...

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生理学的に観た脱力に関する捕捉 1

 前回までの、生理学的に観た脱力の話を補足してみます。 まず大前提です。「脱力では筋肉は弛緩しません」 弛緩の反対は緊張ですね。 筋肉が緊張するというのは一般的に言う力が入った、という状態です。 これが脱力の反対ですね。筋肉の緊張が。 で、今回の主題の理解を深めるために、そもそも筋肉の緊張とは何か、ということを書いてみます。 筋肉は、筋細胞が束になって作られています。...

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生理学的に観た脱力に関する捕捉 2

 また別の角度から捕捉をしてみましょう。 眠っているときには、筋肉が弛緩すると言います。 しかし、一般には弛緩だと思われているのは単に中途半端な筋緊張だということを前回書きました。 眠っている人を想像してみて下さい。 肘関節も膝関節も指も、中途半端に丸まっていないでしょうか。 これが中途半端な緊張状態です。 睡眠中、ノンレム睡眠90分に一回の割合でレム睡眠が訪れると言います。...

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放鬆と中国武術の基本功

 さて、このところ、中国武術の放鬆とは脱力ではなくて筋肉の弛緩であろう、ということテーマに、生理学的に改題をしてきました。 そして、これらはすでに本物の伝統中国武術の中には織り込み済みである! ということもまた書いてきました。 日本武術の観点からは、80年代から続く長い脱力という誤解と、そこから生まれた脱力信仰があるために、これは本当に日本人には理解が難しいところです。...

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ホントにどこでもインチキばかり

  最近、ツイッターを見ていてこんな記事が転がってきました。 いま流行の「骨盤はがし」でバキッ! デタラメ解剖学が跋扈する「恐ろしいカラクリ」令和4年4月、国民生活センターが「パーソナル筋力トレーニングでの危害に関する相談が、2017年度以降の約5年間に105件寄せられており、その4人に1人は治療に1カ月以上を 要し、中には『神経・脊髄の…forzastyle.com...

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五虎戦考察

 老師から、五虎戦の全套を教わりました。 その上で、兼ねてから計画していた形意五行拳と比較検討をしてみたいと思います。 元々私がこの五祖拳について取り組んだのは、東南アジアに普及している少林拳で、高級段階では心意拳類になるからと訊いたので、それを確かめてみたいと思ったためです。...

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拳立て問題

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武術文化の数字的こじつけ

 この間、リベラル・アーツかなんかの分類についてのお話を聴きました。 学問の分類に関するお話ですね。 国語算数理科社会、なんてぐらいなら単純なんですが、中学生になると細分化されますね。 国語は現文と古文になって、社会は歴史に地理にと別れていきます。歴史の中でも日本史と世界史が分かれます。 この分類に関して、古代ギリシャではまず十進法で設定するということが行われたそうです。...

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ワイスピとうとう完結へ 1

 いまや世界最大のフランチャイズとなった、ワイルド・スピード・シリーズの完結編前編が公開されました。 とはいえ、スピンオフ・シリーズの制作も発表されており、プロデューサーと主役を兼任するヴィン・ディーゼルがビジネスのスタイルとして一線から退く、という程度の意味であるようです。...

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ワイスピとうとう完結へ 2 ネタバレ

 前回はワイスピシリーズとキン肉マンについて書きました。 キン肉マンと言うのは中国的な、法話の世界に影響を受けているということを書きました。 もっと言うと、これは人類に普遍的な神話の構造であるということでもあります。 前回の最後にキン肉マンにおける食人について書きましたけれども、前にも何度か書いているように、この食人と再生、闘争と和解というのは典型的な神話的モチーフです。...

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ワイスピとうとう完結へ 3 ネタバレ

 完結編に至り、とうとうその女神信仰性のご本尊を顕わにしてきた今回ですが、そこに登場するのは前作でドミニクの弱みを握って彼を悪に駆り立てていた、犯罪組織の女性ボス、サイファーです。 英雄の頭をおかしくして悪に駆り立てる、これ、前にトロイア戦争の時に書いた古代の女神信仰における女神の役割そのものです。...

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ワイスピとうとう完結へ 4 ネタバレ

 前回では、ワイスピの土台に流れているカトリック的世界観について書いてきました。 今回のヴィラン、悪魔であるダンテの地獄めぐり一丁目は、ドムのファミリーをだましてローマの法王庁を爆破させるという物です。 ね、狙いどころがもうもろでしょう? 経済中枢とかではないんですよ。 カトリックの総本山なんですよ。 そこに、彼らを背反させようとするんですよ。いかにも悪魔がすることではないですか。...

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ワイスピとうとう完結へ 5 ネタバレ

 前回、ジェイソン・モモアの演じる「悪魔」ダンテが全然薄っぺらなキャラクターだったということを書きました。 取って付けたような上辺だけの狂気の仮面しか私には感じられませんでした。 しかし、この仮面と言うことに目を向ければ実はシリーズを通して一つのモチーフとして繰り返されていたことが分かります。 一作目の主人公は潜入捜査官で、ギャング団の一味と言う仮面をかぶっています。...

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猫とカンフー

 昨日、公園で老師のオンライン・レッスンを受けていました。 また新しい拳套を教えてくださっていて、今回の物は斜め移動がコンセプトらしい、ダイナミックに移動しながら行う物で、そうしながら両手をぶんぶん振り回すという新しいヴァイブスが入っています。 この、だいぶん躍動感のある套路を打っている折、不意に後ろの植え込みからボサボサの毛をした猫がのそのそと出てきました。...

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スーパーパワーを失う

 鍼が効くと言うのはいくつかの角度からのアプローチがあるのですが、その中の一つに筋肉を緩めると言う物があります。 先日、初めてお腹に鍼を打ったところ、ベッドから降りたときによろめきました。 腹筋が緩んでいて、いつも通りのつもりで立とうと思っていたらバランスが取れなかったのですね。 下丹田や中丹田を鍼で緩めてしまうと、そこに働いている力が弱ってしまう。...

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筋と腱 1

 我々の蔡李佛拳では、発勁を行う時に、体内にある「線」と呼ばれる物を重視します。 この線を、鉄でできた物であるように武気功で練り上げるのですが、これを鉄線功と言います。 蔡李佛拳の大元は洪拳で、この鉄線功、鉄線勁はその時代から受け継がれて来た物です。 この功に関しては南派武術の特徴だともみなされているようで、南派は怖いとか、南派は力強い、と呼ばれる理由だと言う先生も居ました。...

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筋と腱 2

 前回、中国の古伝にある「腱」と現代医学で言うような腱が違うということを書きました。 昔の人体観では腱と見なされていた場所でも、現代医学の解析からは腱とは別の組織だと定義されているのですね。 しかし、両者が重なる場所、現代でも腱と言われる場所に関しては、ちょっと面白いことを生理学の勉強で知りました。 まず基本的な構造からお話しましょう。...

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反知性主義的歴史改竄主義者への絶望

 先日、ツイッターで空手の先生の発信が流れてきまして。 そこには「日本人の幸福度と愛国心は低い。これは敗戦が理由だ」ということが書いてありました。 絶望しました。 やっぱり、空手はダメだなあ。 日本人が愛国心を持ちづらくなったとしたら、それは敗戦が理由なのでは無くて開戦が理由なのでは?...

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オーケンのこと

 先日、ラジオにオーケンが出ていました。 普段は殆どの人を扱う時には、そこに観られる傾向を抽出したいので匿名で行うのですが、今回はあまりに独特なスタンスの人を扱うので特別に個人名を出します。 このオーケン、まったく他に例を観ないタイプのアーティストで、私はものすごい天才だと思っているのですけれど、それがそこらの天才といった感じではありません。...

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クリードⅢ ネタバレ 1

 ロッキー・サーガのクリード・シリーズ最新作を観てまいりましたので、ここからネタバレで感想文をしてゆきます。 今回のクリードは、公開前から非常に気になる作品でした。 というのも、予告編で「刑務所から戻ってきた幼馴染に落とし前を払わされる話」だということが語られていたからです。 こういうのは、ストリートで育った私には非常にフックするところです。...

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