見えない経典
数か月前、老師から「これを見てやりなさい」と動画をいただきました。 老師が特定のルーティンを打っている物なのですが……速すぎて見えない……。 良く、日本武術では速いのではなくて早いのが尊ばれるというようなことを言い、それは私も理解はするのですが、それとはまるで別次元の意味で、中国武術は基礎的に速い。 中国武術のマスターである私はフィリピン武術のグランド・マスターでもあるのですが、後者は基本早い。...
View Article蔵象と五行拳
さて、またホグワーツ日記のようになってしまいますが、鍼灸学校で蔵象学説と言う物を習い始めております。 これは、むかーーーーしに師父から一瞬さわりだけ習ったのですがすっかり忘れていた物です。 確か陰陽五行説の後にならった気がするのですが、ホグワーツでもやはり同じように陰陽五行の後に教わりました。 これは、臓器についての学説です。 常日頃、自分は施術家ではないと言っていますが、その私がなぜ...
View ArticleDOKO
フィリピン武術に、レドンダと言う言葉があります。 レドンダと言いますが、実際には発音で聴くとリドゥンデみたいに聴こえることが多いし、具体的にもどうやら特定のルーチンのことのようでもあるし、また概念のようでもある。 南米系のスペイン語で聴くと、完全に音としては「レドンダ」とはっきり聴こえますがこれ、いみは「何処」ということのようです。...
View Article畏れ
よく子供のころ、おばあちゃんなんかから「お米を遺すと目がつぶれるよ」などと言う話を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。 それとも平成生まれの人たちともなるともうそんなこともないのかなあ。 私たち、戦中世代の婆ちゃんたちに育てられると、もったいないことをすると罰が当たる、目がつぶれる、というのは日常的に聞く言葉でした。...
View Article功法合一
中国拳法、という言葉を良く聴きますが、これはあまり中国本土では使われない言葉です。 そもそも国内においてはあえて「中国」と言う必要が無い。 日本相撲、とか日本剣道、とかあまり日本国内では言わないのと同じですね。...
View Articleハンターの新作と西洋剣術とフィリピン武術
スティーブン・ハンターの小説、スワガー・サーガの新刊が出ました。 もう二十年以上も沢山の作品が続いているシリーズです。 主人公は四代か五代に渡っており、一番古いスワガーともっとも若いスワガーは一冊づつ出ているのかな? もっとも多くの作品で活躍しているのが、今回の主人公であるボブ・リー・スワガーです。...
View Article点穴鍼幻想
またホグワーツ日記のような出だしになってしまいますが、細い銀鍼によるトイレットペーパーの貫通をただいま練習しています。 これが、一寸六分の長い鍼だと余計にしなるので非常に難しい物になります。 なりますが、私は刺しちゃうのですよ。 やはり放鬆が常となっているので、決して鍼を折ることが無く力を届かせて刺してゆけます。...
View Article急所幻想
本日も、ホグワーツ日記からのスタートとなります。 現在、身体を走る経脈とツボの暗記というフェイズにおります。 もう十年以上前から部屋の壁には経絡図が貼ってあるのですが、貼ってあるだけで見てきた訳ではありませんので、一から記憶をさせようとしています。 とはいえ、武術の学習の中でいくつかのツボは教わってきました。 伏兎と言えば下段蹴りで狙う場所で、血海と言えば暗器で打つ場所です。...
View Article殺人技術
学校で生理学の教授や解剖学の教授から講義を受けていると、ホントにこれまでやってきた格闘技とかどんだけ危険行為なんだと思い知らされるばかりです。 せっかくこんなに微細に良く出来ている物を、わざわざ意図的に壊させあうなんてのは一体どうした物かと深く思わされます。 そんなことを同級生と話していると「でも中国武術って殺人技術なんじゃないですか?」というような質問を受けました。 あぁ。確かにそう言えます。...
View Article自由の拳
日々、蔡李佛の伝を守護し、五祖拳の練功をしながら、最近は通臂拳の基本を重視してやっています。 分からないところなどは師兄に相談したりしながら理解を深めて行っています。 先に書いた速すぎて見えない教材などはおかげで取り入れることが出来ました。 その上であらためて思ったのが、通臂拳類というのは、本当に自由になるものだなあということです。...
View Articleキマイラ不在変
蔡李佛拳と言えば五獣の概念がありまして、すなわちは虎、鶴、蛇、豹、象。 これらのうち、もっとも特徴的な象の部分は恐らくはタイ族に伝わる泰拳からの流入部分を意味しているのであろう、というのが私の見立てなのですが、それで言うなら虎は洪拳、鶴はラマ派白鶴拳をルーツとしている部分だろうと見取れる次第です。 蛇の部分はよくわからない……。...
View Article餃子大好き
みなさんは餃子はお好きですか? 私は大好きでした。 まぁ、美味しい上に栄養的にもバランスが良くて食べ過ぎてしまっているので過去形での表現になってしまいましたが。 とはいえ、そうなる前は餃子なら無限に食べられると思っていました。 まぁ、実際に食べ放題に言ったところせいぜい27個くらいでお仕舞だったという体たらくではあるのですけれども。...
View Article文化由来
世の中には、いろんな民族武術があります。 それらは昔から私を強く惹きつけてきました。 世界の各地にはそれぞれの戦い方があるのだと想像するとうっとりとなってため息が出た物です。 おかげで、その筋では有名な、デストロイヤー・シリーズに出てくる朝鮮武術シナンジュやテレビムービー・シリーズのVに出てきた宇宙人の武術ラバクなどのフィクションの中の武術にも非常に心惹かれた物です。...
View Article夢魔
蔵象学説で教わったのですが、心臓の気のバランスが崩れると心悸という物が起きることがあるそうです。 動悸の悸という字が入っているように、これは胸が苦しくなる症状であるようです。 寝ている時などに、胸の上が重くなる。 断続的に夢なども見て眠りが浅くなったりもするそうです。 そしてこれがさらに悪化してゆくと、腎に症状が出るそうです。...
View Article歌
今回も蔵象からのお話となります。 気功で言う脾と言うのは、脾臓そのものではなくて脾臓や胃、膵臓なども含めた消化器官全般にまで解釈が及ぶ概念です。 胃は胃で胃腑として独立した概念があるのですが、これと脾は陰陽で対となった関係となっていますので、大枠でひとまとめにとることも出来ます。 この脾ですが、五行で言うと土行、すなわち中央の相です。 中華文明において大きな価値を持つ、中央という概念です。...
View Article古典
少し前に、ツイッター上で面白い投稿を見た記憶があります。 ミュージシャンの方がインドでワークショップか何かを開いたいた時に、そこに居た少年が新しいリズムを叩いていたので「いいね、それ、君が作ったの?」と尋ねたところ少年は「ううん、造ったのは神様。ぼくは見つけただけ」と答えたというようなお話でした。 こういうことなのですよね。...
View Articleタオの歩み
ちょうどいまさっき、ラジオに落語家さんが出ていました。 若い方なのかな? まだ真打でなく二つ目だとおっしゃってました。 なぜラジオに出ていたのかと言うと、落語マンガの監修か何かをされているということだそうなのですね。 これは、マンガがヒットすれば同世代などでリードしている真打さんよりも「外の世界では」売れたということになるのでしょうね。...
View Article文化との日々
前の記事で自分の歩みについてなど少し振り返ってみたりしましたが、もう小学生の頃から三十年以上に(え、じき四十年とかなるの? うわ)渡って格技や武術などに接してきた訳ですが、その間、決して自分が強くなりたいみたいな向上心が中心にあったわけではありません。 根本的には前の記事に書いたような、世界のことをもっと知りたいという動悸が強かった。...
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