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Channel: サウス・マーシャル・アーツ・クラブ(エイシャ身体文化アカデミー)のブログ
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幻想の日本社会 1・ローマ、中華、そしてモンゴル帝国という幻想

 この少し前に、ネイティブとは会話が出来ない謎の日本式英語の記事や、おそらくは日本社会においては実現の難しい「真を持って偽を制す」ということに関する記事を書きましたが、ではなぜこんなに、実態のないウソがおおっぴらにまかり通る世の中になってしまったのでしょうか。 思いを巡らせれば、おそらくは社会と言うものそのものが、そこに住む命がみんなで同じ幻想を抱くということの別名なのではないでしょうか。...

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幻想の日本社会 2・報復の世界史

 社会とは、そもそも弱者のためにある、と観たのはラカンだったか。 そう。 ナマの生を生きるのだったら、弱者は自然淘汰されて強者が生き残るだけです。 強者とは即ち、環境に適応した物だと言うことになるものだと思われます。 人間というのは、社会を形成する群生相の生き物です。 となると必然弱者が群れの中で役割を持って生きてゆく、というのが本質的な構造であるともいえるのではないでしょうか。...

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幻想の日本社会 3・チベットの変遷

 前回は砂漠や草原の倫理を追ってきました。 また違った厳しい自然環境の場所に今回は目を向けましょう。 世界でも最も高い山をいただく山脈がある、チベットです。 チベットは古くは吐蕃と言われており、中華圏の一つでした。 吐蕃の勢力は強く、四川や雲南あたりまではチベット系の人々と文化が広まっており、そのあたりの国を支配下に置くために大唐帝国はだいぶ苦労したと言う記録があります。...

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幻想の日本社会 4・ハイブリッド

 ある一定の時期までは、合理的な有効性があった社会上の共同幻想が、その用途が不要になったあとでかえって問題の種になる、ということを書きました。 この問題は、人類全体の共通の問題です。 生命には種の保存という大前提があります。 そして人間というのは交配によって繁殖する生物なので、必ず種の保存のためには特定の個体数が必要となります。...

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幻想の日本社会 5・西洋社会における一つのケース

 現代日本社会の基礎となるのはアメリカ社会ですが、そのプロテスタント社会は中世のカトリック社会に由来します。 彼らは完全な貴族社会を形成しており、これが世界大戦の土台となるのですが、いかにして階級社会を存続してゆくかと言う課題を宿命としていました。 階級社会とはつまり、人権に格差があるということです。...

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幻想の日本社会 6・ジョジョ・ラビット

 前回書いたハプスブルグ家のお話の後、スペインはブルボン家に継承されることになりました。 ブルボン家とハプスブルグの間で交配が行われてゆくのですが、ブルボンもまた近親交配を繰り返していたため、両家の間には障碍児や病弱な子供が沢山生まれ、多くが夭逝したと言います。...

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幻想の日本社会 7・永遠の日常

 ヒトラー・ユーゲントの子供に「彼らはあまりアーリア人らしくない」と呼ばれていた大戦中の日本でしたが、彼らはまた満州国の王道楽土幻想、そして皇道派による八紘一宇幻想に踊った人たちでした。 戦後の日本は、ひたすらに復興の時代を目指して1980年代には世界一等の国、特にアジアにおいては最大の経済成長をした国となります。...

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幻想の日本社会 8・釈尊の看破

 お釈迦様がおわした時代は、すでに経済社会が発展し、商売が大隆盛の世の中だったそうです。 その中で人々が迷妄に陥り、自らの心のありかたによって幸せになり難くなっていることを憂い、自ら幸せになれる哲学を説き始めました。 その中で言っていることが、商売人の生き方をせず、求道の道を歩むことが幸せへの道であるということです。...

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幻想の日本社会 9・カルアミルク

 仏教の行はヨガから来ました。 これは単なるストレッチや現代式のフィットネスのことではなく、瞑想法のことです。 お釈迦さまは最初、ヨガを学んで悟りに至ろうとしたのですが、この方法には一つ欠点がありました。 それは、瞑想をしている間は迷妄からくる苦しみから離れて静かな心に至れるのですが、止めるとそれが解除されてしまうということです。 そこで他の方法でのアプローチを模索することになりました。...

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幻想の日本社会 10・時代の変化

 お釈迦様が仰ったことを自分なりに解釈したところが、経済社会の幻想を離れて求道の人生を送るということでした。 それをするためには、自分に掛かっている社会と言う幻想の呪縛を解くところから始める必要があります。 その第一歩が、社会の外に出ることでした。 それをするために、自分が選んだ道が役立ちました。 少林拳の伝播という物を辿って国の外に出て、現実の世界を知り、そこで生きるということに繋がりました。...

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ある求道者のこと

 現代社会の幻想の呪縛を払って、自分の道を生きることが良いのではないか、ということを書きました。 その一例となる人のことを最近知りました。 その人は、大食いチャンピオンという職業の方で、なんと35歳になって初めて自分が大食いだと知ったと言う面白い経歴の持ち主です。 彼が目覚めたきっかけは、テレビで見ていた大食い番組だそうです。 とはいえ、だから自分も憧れて目指したというまっすぐな道ではありません。...

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キッチュ

 ラジオを聴いていると、曲紹介が後回しで音楽が掛かることがままあります。 そのような形で知らない曲を知り、タイトルやアーティストを覚えることが出来るととても嬉しい。 このところ、FMでまま掛かる楽曲群のうちに、ちょっとフックするものらがあります。 ブラック・ミュージック好きからすると「お、いいトラック」となるのですが、そこから続くラップに耳を傾けているうちにだんだん小首もかしげられてきます。...

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発見!! されてた

https://twitter.com/Prisoner_CCCMH/status/1201392596347576320  コンヴィクト・コンディショニングと少林武術の練功について書いた記事が、プリズナー・トレーニングの公式ツイッターで紹介されていました。 日本で一番詳しい方からお勧めがあったということです。光栄な。...

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本心を持てないということ

 私の好きなラジオDJの人に、とても奇妙な話し方をする人が居まして。 その方は、とても魅力的な個性の女性で、本業はシンガーだそうなんですね。 その、しゃべり方はおそらくはそういう芸術家の感性や身体性からくるものなんだと思うんですけど、その彼女がこないだ話してた、スター・ウォーズの感想がとても面白かった。 彼女はスター・ウォーズを見てね「戦争は嫌だと思いました」って言ったのね。ビックリしましたわ。...

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主観的世界史観とアカデミー賞

 アカデミーのシーズンですね。 アカデミー賞は、業界内の身内のお祭りである、ということが公式にアナウンスされているそうです。 だからまぁ、主観的な物を身内同士で言い合ってるだけなのでクレームもご意見も受け入れる必要がないよ、ということですね。 この姿勢は、制作の現場とは関係の無い政治プロパガンダが映画業界に力を及ぼすような時代背景においては、とても気高い物であったことでしょう。...

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脳への振動

 ジョギングの健康効果の一つに、脳への震動があるのではないかという研究結果が発表されたようです。 私などが子供の時などは、とにかく脳は揺らしてはいけない、ヘッディングをすると脳細胞が一万個死ぬなどと言っていたものですが、軽度の震動であるならかえって良いのかもしれないという見方も出てきたのでしょうか。 これ、実は東洋医学では昔から言われていたことです。...

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アカデミー賞と儒的社会

 今回のアカデミー賞で驚かされたのは、フォン・ジュノ監督の「パラサイト」が作品賞を受賞したことです。 私は彼の作品がそれほど好きと言う訳ではないのですが、ソン・ガンホは割と好きな俳優で、監督が彼のことを「センパイ」と呼びながら朗らかに話すインタビューから、きっといい空気を持った現場を作る方なのかなと思っていました。 パラサイトがノミネートされた段階で、多くの人が驚いたことだと思います。...

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呪いについて

 現在、マニラに着きました。 32度の熱帯でいきなりなんですが、以前に、師父から呪いについて戒められたことがありました。 気功で様々な物に繋がる、共振する能力が高まった身の者が、誰かに悪意を持つとそれが呪いのようになることがある、ということです。 人を呪わば穴二つ。 なので戒めなさいという教えでした。...

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海賊武術の周辺 1・唐代と佛教

 南派中国武術の歴史的変遷を研究してきて、それが革命と海賊の武術であり、フィリピンでエスクリマと結びついていったことをレポートしてきましたが、2020の段階でのまとめとして、最近読んだ本からの知識も含めつつ、新しい切り口で書いてみたいと思います。 南派少林武術は嵩山少林寺をその精神的ルーツだとしていますが、それはすなわち仏教の行であったということです。...

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海賊武術の周辺 2・イスラムの発祥

 前回は、玄奘三蔵法師とムハンマドが同時代であるというところまで書きました。 彼はもともとは商人でしたが、富裕な女性商人と結婚して豪商となりました。 四十くらいの時に瞑想をしていたところ、天使ガブリエルに啓示を受けたのがイスラム教の始まりだと言います。 これは、西暦で言うと610年のことだと言いますから、すでに7世紀には宗教者でなくても瞑想をする風習があったのですね。...

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